にっこりブログ

30代会社員♀の好きなものや思ったこと

ハウス・オブ・グッチ

YouTubeでめちゃくちゃ宣伝が流れるので前から気になっていたが、とうとう観た。
おもしろくて観終わった後も反芻してしまう映画だった。観てよかった。

原作は読んでいなくて、グッチ家のお家騒動についてもよく知らんかったのだが楽しめた。
2時間半くらいあったけど、テンポが良くて「長っ」とはならなかったな。

グッチ家の後継者の一人、マウリツィオ・グッチをアダム・ドライバーが演じ、そのマウリツィオをゲットするパトリツィアをレディー・ガガが演じている。
アダム・ドライバーが良かった!最初はおぼこい青年なんだけど、パトリツィアと結婚してパトリツィアの言う通り、伯父や甥を蹴落としていくうちにつよつよになっていく様がいい。おぼこ時代に、パトリツィアの家の従業員とも打ち解けてみんなで遊んでいるシーンがかわいくて好き……
レディー・ガガも、もちろん良かった。こちらは終始つよつよだった。マウリツィオがグッチ家の人だとわかった瞬間の目つきがすごかったな。最後の裁判のシーンが一番好きかもしれない。

話題になっていたジャレッド・レト演じるパオロについては、かなり気持ち悪くて「誇張しすぎてへんか?」とは思ったな。
なんで特殊メイクまでしてジャレッド・レトがやったんじゃろと思ってたけど、本人が演じたいって強く希望してたんだね。ジャレッド・レトがグッチのモデルをよくやっているというのもこの作品を見て初めて知った。

パオロとアルド(アル・パチーノ)の親子のやりとりも好きだった。パオロがグッチの株を売ってしまったことを知った時のアルドの咆哮をもう一回見たい。
あの2人はちょっとかわいそうだなと思ったけど、脱税しとったしまぁ妥当な仕打ちなのか。

パトリツィアは本当にマウリツィオを愛していたのか?という感想を見た。「本当の愛」というのはよくわからんが、一緒にいたい、相手を手に入れたい独占したいという思いは愛ではなくて執着だとは思う。
パトリツィアはグッチ家(というかその先の栄光?)に執着していただけで、マウリツィオのことはあんまり何とも思っていなかったんじゃないかしら。最後の裁判の一言もグッチに執着していることが見て取れる。

トム・フォードがグッチのクリエイティブ・ディレクターだったこともこの作品で知ったし、というかそもそもグッチが元々家族経営だったのもこれで知った。とても勉強になった映画である。
トム・フォードの「シングルマン」は映画館で観たよ。映画も作れるなんてすごい。

もっとファッションブランドをテーマにした映画も見ようかな。イブ・サンローランとか。
ハウス・オブ・グッチはクライム映画なのでファッションのことにはほとんど触れていなかったが……