にっこりブログ

30代会社員♀の好きなものや思ったこと

トランスジェンダー

最近は関心のない人にもトランスジェンダー関連のニュースが届くようになってきたように思う。
トランスジェンダーについて思うことはたくさんあるから書いておこう。この話題はデリケートなので知人の多いSNSとかではあまり書けないんだよな。

まず「トランスジェンダー」という単語がよくないと思う。「ジェンダー」というのは社会的な性差のことであり、無くすべきものだという理解。自分の身体的性別に伴うジェンダーに従うのがつらいのだったらジェンダーをトランスしちゃえばいい、という考え方を肯定しているように見える。早速書いてて難しくなってきたけど、自分も女性ジェンダーの抑圧はつらかったので気持ちはよくわかる。「女の子が好むだろうと思われているもの」がそんなに好きではないし、「女の子がするべき振る舞いだと思われているもの」も身についてなくて、それについて窘められるのにうんざりしてきた。でもそれって「私の性自認は男なので私はトランス男性、男性として扱え」では絶対に解決しない。他人に対して自分の属性と違う属性であるように扱ってもらうなんてことは不可能なのだ。表面的にはできるかもしれないけどね。身体的性別は絶対変えられないのだから、「私は女だが、こういう振る舞いをしたって何の問題もないだろ」と世間に認めさせないといけないのだ。それをすっとばしてジェンダーをトランスするのはジェンダーの更なる強化につながるし、根本的な解決とは思えない。「ジェンダー平等」という謎の言葉も嫌い。ジェンダーを平等にするって何だ、なくせなくせ。

そして性別適合施術は危険性が高いなと思う。性別違和があって、自分の身体を違う性に似せて作り替えたいという気持ちもわかる。自分も胸なんて取ってしまいたいし、身体ももっとごつくなればいいなと思うし、「女性らしい身体」なんて捨て去りたいと思う。でもそれって周りの環境がそう思わせているのであって、変えるべきは社会だよね。男性から女性への性犯罪がほぼなくなって、男女の賃金格差もなくなり政治家の男女比率も同じになれば性別違和もぐっと減るんじゃないかなと思う。でも、社会が急に変わるとは思えないから、自分の身体を傷つける前にまず何故自分がそう思うのかに向き合っていく。一人で向き合うのは難しいからプロに手伝ってもらう。真に必要なのはカウンセリングなのだと思う。ホルモン治療や性器切除のように自分の身体を作り替えて、本当の自分を否定して生きていくのはいばらの道だなと思っていて、自分の心と向き合っていかなくちゃならんのだろうな。本当に、本当に難しいことだけど。

あと、私は女性なので女性スペースの問題も気になる。女性スペースが何故作られたのか、に思いを馳せれば、やはり身体男性は入るべきではないと思うよ。トランス女性が性犯罪を犯す、という話ではなく、身体男性が女性スペースに入り込める余地を少しでも作ってしまうと、女性への加害が格段に増えるからだよ。女性として扱ってもらえない気がして悲しいというトランス女性の気持ちもわからんでもないが、同じ女性なのであれば危険を感じる女性の気持ちもわかってほしい。優先されるべきは安全だと思う。そしてこういう加害は子供や障がい者などの身体弱者から餌食になっていく。耐えられない。

これまで述べたことと同じようなことを述べている人はたくさんいて、みなさん「トランスヘイター」と呼ばれている。もう何がヘイトなのか分からない。最近は「全ての差別に反対」の文言を見るとじんわり嫌な気分になることがある。「全ての差別に反対(ただし女性差別はOK)」に見えるからだ。みんな社会の中で生きているのだから、マイノリティ同士の権利が衝突した場合、建設的な話し合いを経て妥協案を探るだろう。しかしこの世は程度の差はあれ全員ミソジニーを抱えているから、女性に我慢を強いる。本格的に嫌になってきたな。